バイリンガル(bilingual)は数学が苦手な人が多い?

バイリンガル(bilingual)は数学が苦手な人が多い?

 

自分は仕事柄多くの人に会う。

そんな中でハーフの人、バイリンガルのような人にも多く会う。

自分の興味のある分野の一つが「言葉・言語」なので、そういう人に会うと、いろいろ聞きたいことが多くて、いろいろと興味を持って質問してしまう。笑

もっぱら「日本語」しか話せない人たちにとっては、そういう人がうらやましいものだ。

 

バイリンガル(bilingual)について

 

しかし、そんな中で以前一つ気づくようになったことがある。

それは「ハーフの人は数学が苦手なことが多い」ということ。

 

 

しかし実際根本的な原因を考えてみると、

「ハーフであるから」ということが理由なのではなく「言語」の問題だった。

例えば日本人とアメリカ人のハーフとして生まれたとしても、

ずっと日本で暮らしていて、ずっと日本語を使っていたような人は問題ない。

どういう人が数学が苦手なことが多いかと言うと、

例えば中学校までずっとアメリカで英語を暮らしていて、中学校から日本に来て、そこから日本語を学んで話せるようになったようなパターンだ。

 

 

このような人は大抵英語も日本語もとても上手に話すことができる。

どちらもネイティブクラスに話すことができる人もいる。

 

 

しかしどちらもネイティブクラスに話すことができることが、

数学を勉強する上では支障があることがあるのだということに気づくようになった。

 

 

心内語について

 

「心内語」という言葉をご存じだろうか?

(「知んない」と答える人が多いかもしれない。笑)

 

 

何かを考える時に、頭の中で<何語>で考えているのか?

それを「心内語」という。

自分は超日本人なので、1日365日頭の中では<日本語>で考えている。

英語を話す機会は多くないが、英語を話す時は<英語>で考えている。

しかしその時間は多くはないので、基本的ずっと日本語で考えている。

 

 

ここで何が起こるかというと、

バイリンガルのような人たちは、<どちらの言語>でも考えられてしまう。

なのでバイリンガルの人に会って「心内語はどちらなの?」と聞いてみると、少し考える時間がある。

日本人なら全然考える必要もない。笑

以前会った翻訳をしているイタリア人の人は日本語がとても上手だったが、心内語はやはりイタリア語だった。

またある台湾から来て3年くらい経ったある人は、普通に日本語がペラペラで見た目も日本人のように見えたが、心内語は「台湾語」だと聞いて驚いたこともある。

個人的にある意味「その人は何人なのか?」ということは、その人の心内語によって判断できる、とも言えるのではないかという説を持っている。(もちろん例外はあるだろうが)

 

 

心内語が二つあると…

 

さて「ハーフの人には数学が苦手な人が多い」ということについて話していた。

もっと正確に表現すると「バイリンガルには数学が苦手な人が多い」とも言えると思われる。

 

 

どうしてバイリンガルの人は数学が苦手になるのか?

それは数学という学問の「抽象度が高い」からだ。

 

 

これを文章で表現することはとても難しいが、、、

 

 

<言葉>というものは「概念を記号化(音声化)したもの」だ。

つまり「言葉を理解する」というのは「その言葉が指し示す概念を理解する」ということだ。

つまり大事なことは<言葉>ではなく<その言葉が指し示す概念>だ。

 

 

リンゴ🍏という概念(物)があった場合、

それをアメリカの言語で表現すると「apple」であり、

日本の言語で表現すると「りんご」になる。

しかし指し示している概念は同じだ。

 

 

ところがここで問題が生じてくる。

同じくりんご🍏という概念(物)を指し示すと思われる「apple」と「りんご」だが、

実際この二つの概念には「微妙な違い」がありうる。

例えば、アメリカ人が思い浮かべる「apple」は黄緑色のりんご🍏で、

日本人が思い浮かべる「りんご」は赤色のりんご🍎かもしれない。

そうするとここで「誤解」が生まれるようになる。

 

 

もちろん「りんご」ごときでは、このような誤解は生まれないが、

もっと抽象度が高い言葉や表現になると、この差が生じやすくなる。

 

 

高度に抽象度の高い概念も、<言葉>にしなければ、説明することも、表現することもできない。

数学で扱うものたちは高度に抽象度が高い。

そのため日常生活で使う「言葉」や「文字」では対応しきれない。

そこで日常的に使わない「記号」を使うしかなくなる。

これが日々数学嫌いな人たちを苦しめている元凶なっているやつらだ。笑

苦しめたいから使っているのではなく、使わざるを得ないという点をご理解いただけるといいだろう。

 

 

そのため「この記号は何を表しているのか?」という問いに対して、

言葉で説明しにくいものが多い。

高校数学までならまだ何とか説明可能な領域だが、

大学の数学くらいになってくると、説明自体が難しい概念も多い。(「sup」「inf」とか、そもそも「∫」とか)

 

 

ものすごく素朴な、よくある例を挙げると

「y=2x+1」という式(関数)があった場合に、

ある子は「xとyって何ですか?」と聞く。

聞きたくなる気持ちは分かるが、実際これは「それはこっちが聞きたいわ!」(‘Д’)という質問だ。笑

xとyは「数の代表」として立てた記号だ。

普通の数よりも抽象度を高めて表現したものだ。

 

 

抽象度が高い数学において、

指し示す<概念>を理解するためには、かなり高度な言語力が必要になる。

もう少し正確に言うと

「概念と言葉(記号)を結びつける力」であり

「言葉(記号)から概念を理解する力」が必要だ。

 

 

バイリンガルの人は、複数の言語を母語のように話すことができる反面、

一つの言語で深く抽象的に考える力が比較的弱くなる傾向があるようだ。

(もちろん全員がそうだということではないだろうが)

 

 

つまり国語、算数、理科、社会、全部できるから、その分100点をとれる得意科目がないような感じだろうか。

横に伸びたから、縦に伸びにくいということか。

 

 

もしバイリンガルで数学が苦手だが、上達したいという人がいるならば、

上で書いた「概念と言葉(記号)を結びつける力」「言葉(記号)から概念を理解する力」を身に着ける努力が必要だろう。

 

 

 

長所・短所

 

バイリンガルの人がうらやましいなと思う人は多い。

実際外国語が話せたらいいなと思うことは多い。

しかし反面、そういう大変さもあるのだなということが分かったら、

勝手に人をうらやむことも間違いなのだなと思うようになった。

 

 

「スペシャリスト」と「ジェネラリスト」という言葉がある。

どちらも長所短所がある。

 

 

自分を

縦に伸ばすのか、

横に伸ばすのか。

もちろん両方に伸ばすのが良いだろうが、

それでもどちらかには傾くものだろう。

 

 

バイリンガルの人は、

両方の言語を自由に操れるという、その個性と才能を大いに発揮して活躍して頂きたいし、

バイリンガルでない人も、落ち込むことなく、

自分の個性と才能を考えて、大いに活躍してもらいたい。

 

 

 

このテーマに関してはまた書きたいことが多いが、今日はここまでで。(´・ω・`)

 

バイリンガル(bilingual)は数学が苦手な人が多い?” に対して1件のコメントがあります。

  1. Bob Tanaka より:

    文章を何回も何回も見て、それは見る回数につれて、毎回違った感想が浮かんでとても考えさせられました‼毎日記事を見たいです‼

    1. シンジュン より:

      ありがとうございます☆彡^^
      なるべく更新頑張りますね!(-ω-)/

      もし更新されたかどうかチェックしたかったら、サイトの右の「ブログをメールで購読」のところでメールアドレスを登録すれば、更新情報がメールで届きます。
      (登録されたメールアドレスを自分は見れないのでご心配なく。笑)

      もし更新されたかチェックするのが面倒だったら、使ってくださいね。

コメントを残す